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タイのトイレで紙を流さない理由・COTTOとは?タイと日本の水道の違い

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タイのトイレで紙を流さない理由・COTTOとは?タイと日本の水道の違い
タイのトイレで紙を流さない理由

タイのトイレといえば、使用済みトイレットペーパーをゴミ箱に捨てるという習慣に驚いたものです。コンドミニアムや新しい施設などではトイレットペーパーを水に流せますが、今でも、少し古いショッピングモールやオフィスビルでは、使用済みペーパーをトイレには流せず横のごみ箱に捨てるというところが少なくありません。
日本人としては、こればっかりは気分がよくなく慣れないことですが、なぜなのでしょうか?

これにはいくつか理由があります。決定的なのは排水管の太さです。
日本のトイレの排水管は直径75~100mmです。しかしタイの場合は32~50mmのものが多いです。排水管が細いうえ、水に溶けにくい粗悪なトイレットペーパーが多いこともあり、タイのトイレでは紙を流さない習慣が定着しました。
最近のコンドミニアムや商業施設では太い排水管を採用しているので紙を流せるトイレが増えていますが、古いオフィスビルや商業施設では32~50mmの排水管なので未だに、紙を流さないでゴミ箱へ捨てるようになっています。
これ以外にも、トイレの水圧が低いことなども理由としてあげられますが、タンク式の場合は水圧は一定になるはずなので、排水管の太さが最も大きな理由です。

タイのトイレのシャワー

タイの便器メーカーはCOTTOとアメリカン・スタンダードの2社が大半のシェアをとっています。COTTOというのはタイの財閥サイアムセメントと日本のTOTOが1984年に設立した合弁会社がもとです。その後2013年にTOTOは合弁を解消して独自で営業開始、これ以降はスワンナプーム空港などをはじめとした大型施設でTOTO製の便器がみられるようになりました。

タイのトイレのもう一つの特徴といえば、シャワーがついていることですね。
モールなどではTOTO製の香りが出る小便器や、蛇口をさわらなくても手を出せばセンサーが反応して自動でハンドソープと水が出る洗面台、紫外線消毒できるハンドドライヤーなどが珍しくないですが、その一方で日本式のウォシュレットは一部の高級ホテルなどくらいでしか普及していません。
日本式のウォシュレットでは便座を温め、水も温水にする仕組みですが、タイの場合は熱帯なので便座はもともと冷えておらず、ビル屋上の貯水タンクでほどよく水も温まっているので、わざわざ電気で温水にする必要がないからです。
電気代が高いこともあり、常時電気を使いっぱなしになるウォシュレットは、高級ホテルや富裕層向け住宅を除くと、これからの普及が目指されているところです。

タイの水道局には○○○がない!

皆様は、日本とタイの水道システムで一番大きな違いは何だと思いますか?

上水の浄化の問題とか下水処理の手順が違うとか、違いは色々ありますが、最も異なるのが、
水道料金のシステムです。
水道料金の明細を見ると気づきますが、使った量に応じて課金されるのは同じですが、日本では排水量も計算されるのに対し、タイでは排水料がないのです。

商業ビルや家庭から排出された水は下水管に流れ込み、バンコクに8カ所ある下水処理場に運ばれます。ここで廃水をある程度浄化して、チャオプラヤー川に流しているのですが、この処理費用は利用者からは回収されていないので、バンコク都など自治体が税金で全額負担しているのです。その費用はバンコクではなんと年間約6億バーツだそうです。
路上の排水溝や側溝に捨てられたゴミが下水処理場に流れてきて、処理機械の寿命を短くしていることもこの莫大な費用の原因です。

さすがにバンコク都は2023年末から、大型商業ビルについては排水料を請求するようになりましたが、一般家庭などにはまだ導入していません。
徴収をしないのは、住民の反発を受けることを恐れた政治家の圧力や、莫大な予算を得ることができる自治体や関連業者などの政治的な問題があるようで、これはタイの闇の部分です。

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