血液型の性格診断というものがあります。「Ａ型は几帳面」とか「Ｏ型はお人よし」みたいなものです。もちろん、人間の性格が４パターンしかないわけがないので、あくまでもスナックなどの飲み屋などの席で楽しむための話題ですが、タイにも血液型によって性格が変わるという考え方があって信じる人もいます。
タイ語で อะไรก็ได้ 【a rai kɔɔ dâi】 （アライ・ゴ・ダーイ）というフレーズがあります。
“なんでもいいよ”という意味の言葉です。たとえば、タイの女の子と街にデートに出かけて食事時に相手に「何食べたい？」と聞いたら、相手が「アライ・ゴ・ダーイ」と返してきたりします。「あなたにおまかせ。」というニュアンスですね。よく使う便利な言葉です。
この「アライ・ゴ・ダーイ」（なんでもいいよ）という言葉も、血液型によって本当の意味が違う、と分析しているタイ人の研究者の話がありますのでご紹介しましょう。
A型のタイ人の場合
Ａ型のタイ人が「アライ・ゴ・ダーイ」（なんでもいいよ）と言う場合は、相手に気をつかって「なんでもいいよ」といっているという意味があるとのこと。
Ａ型は細かいことにこだわったり慎重な性格なので、本心で「何でもいい」ということはめったにないとか。つまり、この場合は“私の考えは気にしなくてよいから、あなたの好きなようにして”という意味なのだそうです。
日本の血液型性格判断でよくいわれているのと同じように、タイでもＡ型の人は“細かい”とされているのですね。
Ｂ型のタイ人の場合
Ｂ型のタイ人が「アライ・ゴ・ダーイ」（なんでもいいよ）と言う場合は、本当にそのことに興味がないからだそうです。
Ｂ型の人は気分屋で他人の表情や感情を気にしないタイプで、本当に興味があるものに対しては周りを気にせず自分の意見を言うはずだとしています。それがないということは、興味がないから「なんでもいい」と言っているのだ、とのことです。
これまた、Ｂ型の性格でよく言われているような、周りを気にしない性格ということが強調された内容です。
Ｏ型のタイ人の場合
Ｏ型のタイ人が「アライ・ゴ・ダーイ」（なんでもいいよ）と言う場合は、寛大な性格なので言っているのだとしています。
Ｏ型のタイ人は、のんきで細かいことは気にしないそうです。また、年下のきょうだいの面倒をよくみる気質なので、なんでも引き受けるよ、というニュアンスで言っているそうです。
これはタイ文化らしい話ですね。この場合の「きょうだい」とは、血縁者に加えていわゆる「ピー」という先輩後輩の関係の「おにいさん」「おねえさん」のことです。
こういう“身内”に対しては徹底的に世話を焼くというタイ人気質が色濃くでるのがＯ型だと考えているようですね。ちなみにタイ人で最も多い血液型はＯ型です。
ＡＢ型のタイ人の場合
ＡＢ型のタイ人が「アライ・ゴ・ダーイ」（なんでもいいよ）と言う場合は、人とからむのが面倒だから言っているのだそうです。
タイ人でＡＢ型の人は、自立心が強く自分の考えを気が済むまで主張する性格だと考えられているようです。だから逆に、「なんでもいい」と言っている場合は、本当は相手と考えが違うのだけど、説得するのもめんどうくさい気分だから、「なんでもよい」と言っているだけだそうです。
ずいぶんな言われようですね。
タイ人の本音を理解する方法？
以上４パターンです。タイ人の血液型で多いのはO型、B型、A型、AB型の順番です。
血液型で性格を決めるのは非科学的な話ですが、この話は、タイの人の発言の裏にはこのようなパターンがある、という捉え方をすると便利です。
つまり、タイ人がなにか言った時の言葉の裏には、血液型は抜きにして、
「本心は違うが相手に気を遣って言っている」
「まったく興味がない」
「あなたを助けたいから合わせます」
「めんどうだから適当に返事しておく」
という主なパターンがあるかも、ということをおさえておくとタイ人の本心が理解しやすいかもしれないですね。
「マイペンライ」（気にしていないよ）にもいろんなニュアンスがあるそうですから、言葉の裏側も読み取るとタイの人とのコミュニケーションが、今以上に、やりやすくなるかもしれません。
