週末など不定期にナイトカフェ形式での営業を行っています、エカマイのカラオケスナック「アイーン」です。
ロシア軍がウクライナへ侵攻を開始したというニュースが流れています。このため、現状のタイを訪れている外国人観光客の10%を占めるロシアからの渡航者が減少するのではという危惧があるようです。
もうすぐ3月です。年度末ということで日本の本社とのやりとりなどが忙しいという方もおられるのではないでしょうか。
3月といえば日本では卒業シーズンです。タイでは3月に卒業・4月に入学式、というスケジュールではないようですが、タイの学校はどういうシステムになっているのでしょうか?
元女子大生だったという娘に、タイの女子大生の一年間の生活について、きいてみました。
タイの大学はいつから始まる?
まず、タイの大学はいつから始まるの?と聞くと「学校によって、ちがうかもしれないです」と言いつつも、基本的には2学期制だそうです。
1学期は6月から12月までで、20日間ほどの休みの後で2学期は1月から5月までです。
大学に入るためには、高校3年生の10月から3月くらいの間にテストを5回も受験するのだそうです。合格したら6月から入学し、いろいろオリエンテーションのようなものがあってから授業は7月頃から始まるそうです。
入るのが難しい大学と簡単な大学、っていうのもあるんだよね?と聞くと
「はい、難しい大学、あります。チュラロンコン大学が一番難しいです。」
私立大学よりも国立大学の方が断然難しく格上、とのことです。私立大学でも歴史ある難関の学校も多い日本とは状況が違うようです。
学費は、1学期ごとに払うようで、国立大学は1学期1万バーツ~2万バーツ、教育大は7500バーツ~15000バーツくらい、私立大学は1学期3万バーツ~5万バーツかかるそうです。つまり卒業までの4年間で8~16万バーツ学費がかかります。日本円に換算したら国立の場合最大で約52万円はかかるということになります。
今の日本の国立大学の文系の学費は1年間で53万円、私大で90万円前後が平均らしいので、単純計算では日本の四分の一くらいの学費ということになります。タイの家庭の平均年収は約42万バーツ(140万円)なので、その物価価値で考えると高くはないが激安というわけでもありません。大学卒業後に働いて返す奨学金を受けている学生も少なくないようです。
タイの学生生活は先輩が怖い?
日本の大学といえば、入るのは難しくて入学したら遊んでばかり、というスタイルが多いですが、タイの大学はどうなのでしょうか?
「タイの大学は厳しいです」とのことで、1年生のうちは毎日学校へ行かないといけないです。講義のコマはなんと朝の7:30から1時間目が始まり、夜の19時まであるそうです。もちろん、全部を受けるということではなく、好きな科目だけを選ぶので、せいぜい3時間程度だそうです。
授業に出ると出席簿にサインをしないといけなくて、しっかり出欠を確認されます。授業をさぼる人はあまりいなくて、そういう人は、ついていけなくなって、学校からいなくなってしまうようです。
試験やレポートは点数が低いと1回だけ追試があり、それでも失敗すると単位を落とすようで、みんな一生懸命やるみたいです。カンニング防止のためテスト中にこんな風に頭に紙をつける学校もあるそうです。
厳しいのは授業だけではなく上下関係もそうです。「先輩に会ったらワイ(手を合わせて)であいさつしないといけないです」タイの人たちというのは年上の人を「ピー」といって一目を置き、気を遣うのですが、大学も例外ではないようです。
先輩に雑用も頼まれることがあるそうで、断るといじめられるらしいです。なんだか昔の日本の体育会系の部活みたいです。
サークルなどで遊んだりしないのか?ときくと「スポーツのクラブが少しあります。ほとんどの人は何もやらないです。」ということで、仲の良い友人らと学校帰りにサイアムへ買い物に行く程度なのだそうです。これも上下関係の厳しい大学内では落ち着けないからなのでしょうか。
アルバイトも、めんどうくさいからあまりしている人は少ないようです。タイの大学生はボンボン・お嬢さんが多いのでしょうか。
タイのパッツン女子大生の制服事情
タイの女子大生といえば“パッツン”でおなじみの制服があります。女の子はこの制服にはやっぱりあこがれるものなの?ときくと「1年生の時は、派手な格好をしないです。こわい先輩いるのですから。」と、ここでも先輩の目が厳しいようです。
上級生になってから髪の毛を染めたり、スカートの丈を短くしたりするそうで、だから、街中であかぬけた感じの制服の着こなしをしている女子大生は、3年生か4年生なのです。
「私は、制服は楽だと思いました。」とのことで、格好いいからというより、ファッションに気を遣わないでよいからという考えの娘もいるのです。また、逆の発想で、好きな服を着れないから制服は嫌い、という考えの娘もいるそうです。
タイの女子大生の制服といえば、なぜか、文房具のクリップを腰のベルトにつけている娘が多いですよね。あれは、ベルトが落ちないようにしているわけで、そもそもベルトをつける必要がないスカートに無理やりベルトをつけるためにしているのですが、そうしたら、ベルトがつけられるようなベルト穴付きのスカートを売りだせばきっと売れるんじゃない?と聞いてみたところ、「そうかなーー?」と考えたこともなかったという反応でした。
以上が、タイの大学生活です。
就職活動は4年生の1月~5月の間に行い、大体3か月くらいかかって就職するそうです。インターンという制度が盛んで、学生の内から各企業で職業訓練で働くことが多いようです。皆さんの会社にも今の時期、面接やインターンに来ているタイの学生さんがいるかもしれません。
なかなか、じっくりタイの大学について聞く機会もないので、参考になった話でした。