エカマイのカラオケスナック「アイーン」です。
大変ショッキングな知らせでした。ザ・ドリフターズの仲本工事さまが交通事故に遭われて亡くなってしまいました。ご冥福をお祈りします。
子どものころの目線だとコントではどうしても、オチをつける加藤茶さまや志村けん様に目立つところを譲っている印象でしたが、コントの流れの中でまずは普通の行動をスマートにやってみせる役の人がいるからこそ、ボケの異常さがわかるわけで、重要な役回りだったことが大人になると理解できたものでした。
仲本工事さまは本来バンドであるザ・ドリフターズではギターとボーカルを担当していました。コントで発揮していたバク転などの身体能力は高校時代に東京で2位になった体操選手だったところからきており、若いころは弁護士を目指して学習院大学に入学した秀才でもあったという、ものすごく多才な人ですね。ドリフが歌う古い映像で残っているダンスのリズム感にはびっくりします。
タイの体操「ルーシーダットン」とは
仲本工事さまの活躍に思いをはせて、本日はタイの体操についてみてみましょう。
タイにはฤาษีดัดตน「ルーシーダットン」という伝統的な体操があります。
「ルーシー」が仙人、「ダッ」は整える、そしてトンが自分という意味です。直訳すると“仙人が自分を整える”、ということになります。
タイでは昔は山の中で修行する「ルーシー」と呼ばれる仙人がいました。日本でいう修験道みたいなものでしょうか。過酷な熱帯の自然のなかで過ごすため、体はボロボロになるそうです。その傷んだ肉体をケアするという目的で始まったのが「ルーシーダットン」でした。
ヨガに似ていて、約200種類のポーズごとに体と精神を健康にする色々な意味があります。
インド発祥のヨガと違う点は、ポーズよりも呼吸法の方を重視している点です。
ルーシーダットンの呼吸法は、鼻から細く長く吸い、一旦止め、そして口から強く吐く、というものです。200種類あるポーズは、ヨガほど難しい型は少ないので体が硬い人でもやりやすいものです。
修行で疲れた体をほぐすため始まったものであるので、体の歪みを整えたり血行促進、ストレス解消など、さまざまな効果があるとされています。
かんたんなやり方についてみてみましょう。
ルーシーダットンのやり方
ルーシーダットンを行う際は、食後1時間以上たっていることが条件です。
まず呼吸法を覚えます。ルーシーダットンは、腹式呼吸と胸式呼吸を合わせた「完全呼吸法」という方法で行います。
1、 ５秒間、ゆっくり鼻から息を吸い込む。この時にポーズをとる。
2、3秒間息を止める。
3、 5秒かけてゆっくりと口から息を吐く。息を吐きながらポーズを解いていく。
この呼吸法をしながら、様々なポーズをとっていくのです。
では、代表的な「果物を運ぶ仙人のポーズ」というものをみてみましょう。
１ 右足だけで立つ。
２ 左足をまげて甲を右手でつかみ、右の太ももの付け根につける。
３ もちあげた左足の内腿に左手をのせる。
４ 5秒間鼻から息を吸いながら、左手をおしつけていく。
５ （４）をやりながら右足はひざをまげて腰を落としていく
６ 息をとめて3秒間、体の姿勢をキープ
７ 5秒かけて息を吐き出しながら、もとの姿勢にゆっくりもどる。
これを左右交互に3回ずつ行います。
このポーズと呼吸法の組み合わせにより、パソコンなどの座り仕事で崩れた姿勢を矯正しつつ血行を促進したりむくみを解消する効果があるそうです。
仲本工事さまの芸名は、バンド時代の若いころにステージで活発に動き回ってケガばかりしていた様子を見て、先輩のハナ肇さんが「お前はいつも体が工事中だな」と言ってつけたそうです。
我々もタイでの滞在では、危険な交通マナーの車が多い道路をはじめ、雨で滑りやすい建物の入り口のタイルや、ころびやすい穴だらけの歩道など、ケガの危険が多いです。いざというときに切れが良く動けて危険を回避できるように、体の柔軟性を整えておきたいものですね。
「ルーシーダットン」体操やストレッチをして体を整えて今晩は、昭和の偉大なミュージシャン・コメディアンを偲んで一杯飲みたいものです。
