日本のクラブやキャバクラのホステスで初心者やトーク下手な娘がいるとき、熟練ママは「困ったら、“さしすせそ”だけ覚えておきなさい。」とアドバイスするのだそうです。
これは営業マンの商談や、初対面の人と話すときにも使える、相手が良い気分になるという定番の誉め言葉のことです。
「さ」さすがです!
「し」知らなかった!
「す」凄いです!
「せ」センスがありますね!
「そ」そうなんだ!
上手にほどほどに使わないと、いかにもゴマすりみたいにきこえてしまいますが、初対面などでお互いまだよそよそしいときに、距離をつめるきっかけとしては便利なフレーズです。
この「さしすせそ」をタイっ娘とのタイ語会話を盛り上げるときに使ってしまいましょう。
さ:タイ語で「さすがです!」
สมแล้ว【som rew】ソムレーオ「あなたらしい、さすが」というフレーズがあります。
สม(ソム)似合う・ふさわしい+แล้ว(レオ)すでに~した
という構造で“あなたらしい”から、“さすが”という意味となります。
英語でいうThat’s you!です。
し:タイ語で「知らなかった」
เพิ่งรู้【phə̂ŋrúu】プンルゥゥ「知らなかった」
เพิ่ง(プン)現在完了・初めて~した、今~はじめたばかり+รู้(ルゥゥ)知る
で、「たった今知ったばかり」ということです。
タイっ娘との世間話で「○○ちゃんが日本人の彼氏ができたんだって」と言われたときに「プンルゥゥ・知らなかった!!」というとタイ人もよく使う自然な返しになります。
否定形の「マイ」を使って「マイルー」は直訳だと「知らない」なので、つい言いそうになりますが、これだと流れ次第では「そんなの知るかよ!」みたいなニュアンスにもなり、感じ悪くなるので気をつけて下さい。
す:タイ語で「すごい」
สุดยอด【sùt yɔ̂ɔt】スッ(ト)ヨー(ト)「すごい」
二つの「ト」は聞こえるか聞こえないかくらいの軽い発音をします。
สุด(スット)「最も・先端」+ยอด(ヨート)「最高・合計」という組み合わせで、
「いちばん最高」、つまり、“すごすぎる!”という褒め言葉です。
「ヨート」は“最高”のほかに、“合計”という意味もあります。皆様の会社や取引先でタイ人スタッフが「ヨート○○」と言うのが聞こえたら、おそらく、「受注の合計」とか「請求の合計」など、何かの合計についての話をしているはずです。
“飲み屋でヨート(酔うと)払いの合計が高い”という語呂合わせでどうでしょうか?
せ:タイ語で「センスがいいね」
เซนส์ดีจัง(Sens̄̒ dī caŋ)センスディーチャン(グ) センスがいい
เซนส์(センス)「センス」+ดี(ディー)「良い」+จัง(チャン(グ))「とても」
「君のセンス最高だよ!」というニュアンスです。
女の子を連れだして買い物デートに出かけたときに、彼女が選んだ服を着て試着室から出てきたら「センスディーチャン!」(いいねえ!)と褒めてあげましょう。
そ:タイ語で「そうなんだ!」
อ๋อเหรอ (ɔ̌ɔrə̌ə)オオロオ
タイ人はよくอ๋อ“おお”と言いますが、“おお”は「なるほどー」とか「あー」みたいなあいづちです。
それにเหรอ【rə̌ə】ロオ「~なの?」を加えたのがオオロオです。
英語でいうI seeやgot it、日本語だと、「そうだったの?」「そうなんだー」というあいづち表現になります。
以上が日本のキャバクラ「さしすせそ」の作戦をタイ語に翻訳した結果です。タイ語でも定番中の定番のフレーズばかりでてくることからも、タイでも「さしすせそ」の法則は通用するということがいえそうです。もちろん、職場のタイ人スタッフとのコミュニケーションでも便利です。
いや、むしろ、かまってちゃんタイプのタイっ娘の場合には「さしすせそ」砲は必須かもしれません。