ニュースを見て気になった方もおられたようです。
報道によると12月3日11時20分ごろ、スクンビット・ソイ61にあるコンドミニアム「ザ・バンコク61」の8階より出火したと通補があり、消防隊員や警察が出動する騒ぎがありました。8階のフロアを焼き数十分ほどで火は落ち着き消火されました。けが人・死亡者はなく住民や関係者は無事とのことです。
当店・エカマイのカラオケスナック「アイーン」のあるスクンビット・ソイ61の奥で、「アイーン」からはわずか400mのところです。「アイーン」に来て下さるお客さまは、この付近にお住まいの方も多いので、不安に感じた方もおられたと思います。
「ザ・バンコク61」は、2005年竣工の築16年の古いコンドミニアムだそうで、一部報道によると、電気設備のショートが出火の原因とみられているそうです。
アイーン娘たちは、この辺に住んでいるわけではないので、知らない子も多かったのですが、ニュースを教えると「こわいですー」「タイの電気はあぶないよ」などと注目していました。
同じ日に、チェンマイでは暗号通貨のマイニング工場(仮想通過の運営を参加者が手伝うための施設。大量の高性能パソコンを置いている)で火災が起き建物が全焼しました。防犯カメラの映像によると、送電線周辺で爆発のような大きな音がした後に煙が上がったとのことで、これも電気系統のトラブルによる火災のようです。
語り継がれるエカマイのサンティカ事件と裏事情
タイでビジネスをされるなどで10年以上お住まいの方はご存知かもしれませんが、エカマイエリアでは昔、「サンティカ火災」という有名な事件がありました。サンティカクラブとは、スクンビット・ソイ63沿い(現在のドンキモールのもうすこし奥。最近KFCができて新しいコンドミニアムが建つ場所の隣にある空き地。)に10年程前にあったナイトクラブです。
2008年12月31日の深夜にカウントダウンイベントが行われていましたが、バンドの演出で花火をしたところ天井に引火。1000人いたお客さんと従業員が逃げようとしましたが、内装などが燃えてガスが充満し大勢が失神するなかで火が広がり、61名が亡くなり、200名以上が火傷などの負傷を負う大惨事となりました。
日本人も一人亡くなっており、この方は火災時にすぐ外へ脱出するも、一緒に来ていたタイ人女性が逃げ遅れていることに気づいて炎の店内に戻り、女性の救出に成功するが、ご自分が大やけどを負って後日亡くなってしまったのです。立派で痛ましいことです。
なぜこのようなことになってしまったかというと、タイではよくある問題ですが、このナイトクラブはお酒を出す店としての営業許可をもっておらず、あくまでもエリアの有力者である経営者のタイ人社長の個人宅でパーティをしているという建前で営業しており当局にも黙認されていたそうです。
このため営業許可に必要な防災基準を満たしておらず、消火器は1個しかなく、非常口を泥棒対策で封鎖していたことで一か所しかない出口に人が殺到して被害が拡大したのです。タイの闇の部分ですね。
「アイーン」は優良許可店!だけど他のエリアで初めて入る店に注意!
もちろん、当店・カラオケスナック「アイーン」はイメージキャラクターこそ志村けん様の「バカ殿様」で、女の子たちが「アイ~ン」とコントのようなあいさつをする楽しい店ですが、まじめにカラオケスナックとしての営業許可をとり安全基準を満たして営業していますのでご安心ください。
「アイーン」のナイトカフェにお越しの際は安心してお過ごしいただけますが、年末年始、もしかすると一般飲食店での飲酒が再開されたパタヤやシラチャなどの繁華街に夜遊びに行くという方もおられるかもしれません。初めて入った店が正規の許可を得ているかや、防災対策がちゃんとしているかなどは、我々外国人である日本人にはわかりにくいことですが、どうかお気をつけてお過ごしください。
せめて、非常時にどうやって店の外に脱出するか、店内構造だけでもおおまかにお酒を呑む前に観察されるとよいと思います。
タイ人の防災訓練とは
アイーン娘たちに、「タイでは避難訓練ってあるの?」と聞いたところ、小学生や中学生のときにタイの生徒はボーイスカウト・ガールスカウトのような訓練をするそうです。
また、南部の方では、2004年のスマトラ大津波の教訓から、津波避難訓練をする学校もあるそうです。
でも、チーママなどが住んでいるマンションやコンドミニアムなどで1年に1回防災訓練があっても「訓練するですのは、日本人やファランだけ。タイ人(の住民)みんな来ない。」
だそうです。タイの人は一般的には防災意識はあまりないようです。これはやはり、タイでは自分の身は自分で守らなければならないようですね…。