日本の能登半島地震は津波があったり多くの人が生き埋めになるなど被害が甚大なようです。ニュースをみていると、被災地の救難活動に自衛隊が活動している様子がみられます。タイでは地震は少ないですが、雨季の洪水などがあり軍隊が救難活動をすることがあります。
タイの軍隊とはどんな人たちなのでしょうか。軍服姿のタイの美人軍人たちにタイの軍隊の歴史を教えてもらいましょう。
タイの美人軍人の軍服図鑑
くじ引きで軍隊入り
タイは徴兵制の国で、満21歳のタイ男性は検査を受け、合格した人はくじを引きます。当たりを出すと2年間の兵役に就かないといけません。3分の1から5分の1の確率です。近年はコロナ後の不況で自分で志願する人が多くてくじ引きが中止される地区もあったそうです。
女性軍人はエリート揃い
女性の場合、徴兵はないので全員自ら志願した人たちということになります。
タイ王国軍は現役軍人が30万人いますがそのうち約8%が女性軍人です。様々な分野で活躍しておりエリートがなるという空挺部隊にも女性が少なくないです。
陸軍司令官が最強
タイ国軍は陸・海・空の3軍があります。すべてを統括する最高司令官が軍トップですが、直接指揮する部隊を持たないのでパワーはありません。だから最高司令部幹部に就任することは「冷蔵庫入り」と言われるそうです。企業の代表権のない会長みたいなものです。政府の国防大臣ですら軍のなかでは必ずしもトップではないことが多いです。
実際に権力があるのは陸軍司令官であり、2014年のクーデターのときもプラユット前首相が就いていたのが陸軍司令官でした。
戦勝記念塔って誰に勝ったの?
タイ空軍の女性兵士です。
19世紀末、タイは隣国カンボジアやベトナムを植民地にしていたフランスに領土を奪われます。1940年に領土返還を求めますが、フランスが拒否したため戦争に。タイ軍はフランス軍を撃破し旧領を回復します。活躍したのがタイ空軍でした。当時のフランスはナチスドイツに降伏してドイツの傀儡政権となり弱っていたため、日本の調停で戦争を終結しタイは勝利します。この記念に建てられたのがバンコク都心にある「戦勝記念塔」なのです。
日本軍との関係
こうした経緯もあり翌年1941年にタイに日本軍が入ってきてイギリス領シンガポールの攻略の足場にしようとします。タイは反撃をしますが日本についた方が得策と判断し、抵抗をやめ日本と同盟を結びます。これが名作映画「クーカム」の背景です。
日本が第二次大戦で敗北する直前に同盟を解消、このときにフランスに再度領土を奪われ、そのエリアは後に独立したカンボジア領になります。
タイ軍が政治に関わるわけ
この娘は広報担当の陸軍中尉です。イベントでフルートを演奏しますが、銃の扱いも得意です。
タイ軍は60年代のベトナム戦争の時代は米軍を支援しつつ、ラオス内戦に介入して共産軍と交戦します。
アメリカや中国に勝った百戦錬磨のベトナムをはじめ、ポルポト派が登場したカンボジアや、革命で王制が倒れたラオス、軍政が数十年続くミャンマー、南部で独立を目指すイスラム系勢力など、周囲を難敵に囲まれていたため、体制維持のためにタイ国内で軍の権威が強くなっていきます。
また、タイ軍は「チャンネル5」などTV局も持っています。軍系の企業もあってひとつの経済グループの側面もあるため、政治にも力をもっているのです。戦後、軍がクーデターで権力をとったのは十数回あります。
タイ軍の装備について
現在のタイ軍の装備はアメリカ軍のものが中心ですが、他の様々な国の武器も使用しています。装備は一度採用すると同規格の物を使い続けるしかないため、各国のタイへの売り込みは激しいです。近年は中国の影響力が増しています。
2022年5月には日本とタイの間で防衛装備品・技術移転協定が調印されており、軍事レーダーなど日本製の装備も今後は採用される可能性があるので、日本の商社やメーカーが水面下で動いていることと思われます。
以上が簡単なタイ軍の歴史です。この人は新人の訓練を指導する教官軍曹です。
日常生活ではなかなか見ることが少ないですが、美人軍人さんに色々教わってみたいものです。