10月も最後の週です。今月のタイの夜の世界のニュースをみてみましょう。
バスタオル一枚で民家に侵入した男
18日、タイ北部のノーンカイ県にある住宅にある男が押し入り、一人暮らしのおばあさんを強姦しようとした事件が発生しました。
午前0時30分頃、バスタオル1枚だけを巻いた姿の男が突然、家に入ってきました。
男はおばあさんの上にまたがって襲い掛かります。おばあさんは犯人の腕を噛むなどして抵抗、しかし体力の差は歴然としていたため抑え込まれてしまいます。おばあさんは「息ができないので、心臓の薬を取ってきてほしい」と言って犯人を部屋の外へいったん出しました。そしてトイレに逃げ込み、携帯電話で娘と婿らに助けを求めました。
しばらくして近所に住んでいたおばあさんの妹が家に到着して叫び声を上げたため、犯人は慌てて逃げていきました。
その後、近所の人々が車で犯人を捜索し、バスタオル1枚のままで茂みに隠れていた犯人を発見し、警察署に連行されました。しかし翌日には犯人の親族が保釈金を支払ったため、釈放されたそうです。
ひどい話だなと思いますが、最近は日本でも闇バイト連中が高齢者の家に強盗目的で侵入しておばあさんを殺害するという事件があるなど治安は悪化しているので、人のことは言えないかもしれません。
スクンビットエリアの繁華街で財布を盗む窃盗団逮捕
21日、バンコクのスクンビットエリアで財布窃盗を繰り返していた外国人の窃盗団が逮捕されました。
最近、プロンポンなどのスクンビット通りやアソークで観光客や外国人が店や道で財布を盗まれるという事件が多発していました。管轄のトンロー警察は通報を受けて捜査を開始、路上の監視カメラの映像から窃盗団を確認、カメラ映像をたどってかれらがパヤタイのホテルにいることをつきとめ、逮捕に至りました。かれらはフィリピン人だったそうで、観光客を中心とした外国人を狙って犯行を繰り返していたそうです。
アソーク・ナナエリアといえば、オカマの抱き着きスリやポケットから財布を抜くスリなどが以前から多いですが、外国人の盗賊団もいるのですね。夜遊びで飲み歩くときはご注意ください。
ミャンマーに売り飛ばされた少女が奪還される
タイ北西部のメーホンソン県に住んでいる少女が騙されてミャンマーで売春をさせられそうになり、タイの民間財団が救出するという出来事がありました。
少女Bちゃん(13歳)は、フェイスブックで15歳の先輩と知り合いました。この先輩は、以前から儲かるアルバイトがあると誘っていましたが、場所や仕事内容があいまいだったためBちゃんは拒否していました。ところが先日、この先輩が「私の友人の紹介の仕事がある。販売の仕事だよ」と誘ってきたのです。
Bちゃんは同意し家を出ました。迎えに来た先輩と長距離バスに乗って、国境の町メーソートに到着、そして翌日ボートに乗ってある川を渡ったのです。
「アルバイト先」に到着したBちゃんに、ママと名乗るタイ女性が、服を着替えてプロフィール写真を撮影するように言ってきました。Bちゃんはそこで、仕事が売春であることに気が付きます。助けを求めようと携帯電話をみましたが、圏外でした。
改めて周りの様子をみるとミャンマー人と中国人しかおらず、外には銃を持った兵士が歩いており、“ここはタイじゃない”ことにBちゃんは気づきます。渡った川は国境の川でBちゃんがいるのはミャンマーのミャワディという町だったのでした。
WIFIの通じる場所をやっと探して、Bちゃんは母親に助けを求める連絡をしました。
母親はミャンマー事情に詳しい民間財団に連絡し、ミャンマーの店側が5万バーツの違約金を求めてきたところを8000バーツに交渉し、無事に娘の奪還に成功したのです。
タイは圧倒的にミャンマーより経済的に発達しているので、建設現場労働者や夜の飲み屋の女の子や風俗嬢に至るまで、昔からミャンマーから合法・非合法でバンコクに来る人は多いです。2000年代初頭まではバンコクの夜の繁華街で売春をする未成年の女の子は多く、その多くはミャンマー・ラオス人だったそうです。
しかし、2020年代になって「逆バージョン」があるとは驚きです。内戦状態のミャンマーの国内はかなり混乱しているのでしょうか。