シンガポールではついに新型コロナウィルスのオミクロン変異株の感染者が市中で発見されました。今まではアフリカからの渡航者の感染が空港での検査で見つかるというパターンで、水際で食い止めてきていましたが、ついに国内に潜り込んできているというニュースには不気味さを感じますね。
本日は、カラオケスナック「アイーン」の金・土・日のナイトカフェ営業の日ですが、バンコクの市内にはオミクロンがやってこないように祈るばかりです。
栄養と睡眠をしっかりとることと、あとは神頼みしかない、と思い店内の神棚に祈願するくらいしかありませんが、アイーン娘が「ラッキーになりたいですは、お寺のタトゥーするは、いいじゃない?」と言っていました。
タイの入れ墨には大きく分けて2種類あります。タイ仏教の呪術的な意味を持つものと、ファッション的なものの二つです。たしかに、タイの飲み屋などで会うタイ人女性は、露出が多いドレス姿などだから、タトゥーを入れている娘が目立ちます。
これにはいったい、どのような意味があるのでしょうか?
タトゥーの文字は実はタイ語ではない
タイ仏教にちなんだ刺青としては、タイの人が首筋や背中にこのようなものを入れているのを見たことがあると思います。これはタイ語ではなくパーリ語という文字だそうです。パーリ語とは、古代インドの言語で、初期の仏教聖典で使われた文字です。この言語自体を話す人はもう誰もいませんが文字としては現在でも、スリランカ、ミャンマー、タイ、カンボジアなど東南アジアの小乗仏教のエリアで聖典の文字として使われています。
日本の墓場に立っている卒塔婆に書かれているのは梵字(ぼんじ)で、古代インドのサンスクリット語の文字なので、それとは別の文字です。
書かれている言葉は、護符の文字であり、呪術的な意味があるのだそうです。
デザインはヒンズー教の神様に関係するものが多いそうです。仏教とヒンズー教は別のものですが、仏教がタイへ入る前や同時期にインドから伝わってきて、タイの民間信仰の神様になっています。
彫る場所の意味
これは、適当にその辺のタトゥーショップのスタッフの兄ちゃんが彫っているのではなく、刺青専門の修行を積んだ寺の僧が行います。このタトゥーをしたい人はまず、寺へ行ってどのような図柄にするかを決め、それから、この坊さん彫り師が祈祷を行います。それから下絵を入れてから彫り、彫りが終わってからも祈祷を行います。これによって、彫った刺青に聖なるパワーが備わるとされています。
ファッションではなくあくまでも宗教的な術の一種なので、彫る場所は願い事によって厳格に決められており、彫る順番もルールがあります。体の中で不浄とされる場所には彫ってはいけないそうです。
そういえば、タイ人の男性も女性も、首すじにしているタトゥーは、たいてい上の写真のようなピラミッドの形をしたマス目になっているデザインですね。
内容は、運気を上昇させるとか、幸運を呼び込む、自分の魅力をあげる、財運をもたらすといった念が込められています。一般的には魔除けの意味があるそうで、日本でいえば、安全祈願の神社のお守りを身につけるような感覚でしょうか。色は基本的には青一色です。
タイでファッションタトゥーをする人とは
仏教の呪術的な刺青だけではなく、ファッション感覚で入れるタトゥーもあります。「アイーン娘」によると、「おじいさん、おばあさん、昔の人、好きじゃない。」とのことで、ファッションのタトゥーはおしゃれな若者文化ということで、年配の人たちにはあまり受けは良くないそうです。日本人からすると、仏教のタトゥーもそうではないものも全部おなじ刺青にみえますが、明確に違うものだそうです。
全体的に刺青やタトゥーに対しての抵抗感は低いです。日本のように、刺青をしているからサウナで断られるとか、危険な筋の人と思われるということはないそうです。そうはいっても大学を出ていてまじめなタイプの娘がこっそり言うには「本当にまじめの人は、しないですよ。」とのことです。大企業の社員とか公務員でしている人はごく少数なので、ヤンチャな人がするという傾向はあるようです。
元々、仏教系のタトゥーも「運気をあげて今の生活を向上させたい」という願いをかけてする人が多いので、誤解を恐れずに言えば、どちらかというとタイでも生活レベルや教育水準が低くて苦労している人がする傾向が多いわけです。その延長線上で考えると、なんとなくタトゥーをしている層がどんな人たちかが、理解できると思います。
ユニークで奇妙なタトゥー
ファッションでするタトゥーは、ファラン(欧米の人)のような、バタフライ(蝶々)やバラの花とか、天使の翼のデザイン、あるいは英語の筆記体で自分や恋人の名前をワンポイントで彫ったりするものです。
変わり種では、ドラえもんやミッキ―マウスのイラストや「つづく」「てんきよほう」といった意味不明の日本語などを入れている人がいたりします。将来飽きなければよいですが…。
昔は、パッポン通りやソイカウボーイなどのゴーゴーバーに「大森真」という刺青を日本人の男に頼まれて彫った、という嬢があちこちにいるという謎の現象もありましたが、最近はどうなのでしょうか?
水商売の女性だと派手になる傾向があって、たまに和彫りの影響で遠山の金さんみたいな桜吹雪とか、鯉とかを彫る人がいてびっくりします。
あなたが気になるタイ女性は、どんな場所にどんな種類のタトゥーをしているのでしょうか?場所や種類によって、その娘のものの考え方や願い事が分かるかもしれないので、観察してみるとおもしろそうです。